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「イニシエーション・ラブ」

2009/08/07

DSC04625.jpg

ハードカバーで発売された時に話題になっていたことは覚えていました。
僕はたまに「あ、これに触れるとハマるな」と思った場合、
それを避ける、という癖があります。
この作品もそんな感じで購入しなかった作品。
文庫化になって、「なんかあったなぁ」と購入したのでした。
久しぶりの乾くるみ作品となりました。
この方もメフィスト賞受賞作家ですね。

前に書いた通り、○○トリックものだということは知っていて、
自分の中の最高峰、
殺戮に至る病
葉桜の季節に君を想うということ
に迫る作品になるのかも、と楽しみに読みました。

結果は、その2作とは並べられないなぁ、というもの・・・、
って、良い意味ですが。
○○トリックものだという点では同じですが、
明らかに「違う」のですね。
僕が挙げた2作は最後の「一撃」の破壊力で勝負、という印象。
見ていた世界が音を立てて一瞬で崩れる様を味わえました。
他にも、虚実が入れ乱れ、どちらが現実でどちらが虚構か?
といっためくるめく幻惑感をもたらすものもあるかと。
ただ、折原一さんの作品だと、
あまりにもどんでん返しを繰り返しすぎて興醒め、
というパターンが多いような。僕は駄目。
あと、そういったものだと「メタ」である場合も多いかな、と。

で、「イニシエーション・ラブ」ですが。
そのまま読めばまさに恋愛小説。
「Side A」と「Side B」で構成されていて、
後半に入ると徐々に、ある「違和感」を感じる記述が現れる。
この段階で「ああ、○木違いだな」ということは予想出来る。
また、「○○列」も違っているな、ということも。

あらすじに、「ラスト2行を読むと全く別の小説に変貌」みたいに書いてあります。
で、その2行を読んで感じたことは・・・。
「あれ?それだけ?」というものでした。
「恋愛小説」として僕は十分に楽しんだので元は取れたのですが、
どうにも納得がいかず。
どうしてこれがある程度話題になったのだろう?
という疑問が払拭出来ませんでした。
そこで、直ぐにネットでネタバレサイトを検索(笑)
情けない話ですが。
1番に出てきたサイトがとにかく分かり易い。
そこで最大の「仕掛け」を知ったのでした。
知ったあとで振り返ってみると、確かに全く違った小説が姿を現したのでした・・・。
なるほど、「恋愛小説」なのだな、と。
一撃の破壊力は無い、そもそも「一撃」で気付く人が少数では。
しかし、「知った」後にじわじわと訪れるその衝撃たるや・・・。
自分が挙げた2作とはまた違った方向における間違い無い「最高峰」である。
そう思います。

「恋愛小説」としてチープ過ぎる、という批判もあったみたい。
チープ、を調べてみると、
「安っぽい」とでもなるのでしょうか?
でも、そもそも経験の浅い僕には十分過ぎるほど甘く、
そして苦い「恋愛」がそこにはありました。
また、では「セカチュー」(読んだことありませんが)みたいに、
極限状況の恋愛を描けば良かったのでしょうか?
世の中そういうのが流行っているようですが、
そればかりになったら、そちらが「チープ」に感じられるのでは?
チープだからこそ、反転したときの「ダーク」さが際だったのでは?
その効果も計算の内だったのではないでしょうか。

さらに、
「あんなのでダークって、おまえら○○か?」
っていう意見もあったようですが(○○は下品なのでちょっと)、
そういったことに関わらず「表」を読んだ人がどう感じたか?
で、「裏」面とのギャップを感じられるのでは。
そのギャップの大きさを感じた人が多かったからこそ、
話題になったのではないか、そう思います。

面白かった。今年読んだ中では最高。
「最大の仕掛け」を知らないままの人が1番幸せ。
という意見も分からないでもないですが。
一気読みしたのも本当に久しぶりでした。

あ、80年代が舞台の小説で、
いろいろ懐かしかったのも良かった点でしょうか。
5200」で「ランワード」なんて、
僕が入社したときにも普通に使ってましたけど(笑)
最高の作品に出会えて、最高に良い気分になれたのでした。
ではでは。


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No title

折原一は私も何冊か読みましたが同じ印象です。
どんでん返ししすぎて読者が慣れてしまうし、疲れてしまう。

しかし、HINAさんは文章が上手いですね。
イニシエーション・ラブ読んでみようかなという気持ちになりました。
QMAにも出題されますしね。

Re: No title

>???さん

折原さんのはちょっと下品になりがちなようにも・・・(笑)

もったいなさ過ぎるお言葉、ありがとうございます。
少しでも上手くなると良いのですが・・・。

ハズレだった場合のプレッシャーもありますが(笑)

QMA問題は正確には把握しておりませんが、
線結びかなんかで見かけたような気はしますね。

No title

あーすみません。
名前入れ忘れたんですね…。お恥ずかしい。

Re: No title

>プリズまさん

でしたか(笑)

プロフィール

HINAた

Author:HINAた
某鉄道会社勤務。
読書・QMA・映画が好き。

QMA3後半~QMA6まで、
HINA@カイルでプレイしてました。
twitterは、@hina0513です。

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